「最近、抜け毛が増えてた気がする…」
「分け目の地肌が目立つようになった…」
「朝のヘアセットがなかなか決まらなくなってきた…」
などと感じるようになると、「もしかしたら薄毛が進行してるかも…?」と不安になってしまいますよね。
薄毛はある日、突然始まるものではありません。病気と同じで必ず”前触れ”があるのです。
ところが、多くの方はその前触れに気づかず放置してしまいます。なぜなら目には見えない些細な異常なので気づかないのです。
健康状態の些細な異常は定期的な健康診断で気づけますが、頭皮の健康状態はどうでしょうか?
定期的に検査していますか?おそらく多くの方はされていないのではないでしょうか。現に私もそうでした。わざわざ頭皮専門医に行ってまで検査しませんよね?
ここでは、あなた自身で手軽に頭皮環境(健康状態)をセルフチェックできる方法をご紹介しています。
病気と同じで頭皮も早い段階で異常に気付けば、回復させるのは簡単とは言いませんが、時間も短期間で済みます。
気になる方は、この機会にぜひご自身の頭皮チェックをしてみましょう!
自宅で手軽にできる頭皮チェック
抜け毛といった異常な脱毛が起こる場合、頭皮には必ず何かしらの症状が現れてきます。
つまり、それは薄毛(脱毛)進行のサインです。ここではどういった症状が出たら薄毛進行のサインなのかを具体的に例を挙げています。
抜け毛・脱毛が気になる方はさっそく自分でチェックしてみましょう!
フケがよく出る
「フケが出る=脱毛」というように直接的な因果関係はありません。ただフケは薄毛進行の注意信号とも言われています。
気にならない程度のフケであれば問題はありませんが、異常なフケの発生は薄毛・脱毛の前兆なので要注意です。
まずはフケが発生する原因から見ていきましょう。
異常発生するフケの原因
フケは不衛生にしていれば発生すると思われている方もいますが、実はそんな単純なものではありません。
- シャンプーの仕方
- 物理的・科学的な頭皮への刺激
- 性ホルモンのバランスの乱れ
- ストレスによる精神的不安定
- 貧血
- 胃腸障害
- 炭水化物や脂肪の過剰摂取による代謝不良
- ビタミンB2・B6などの栄養不足
- アトピー・アレルギー
など実にさまざまな原因がフケの異常発生を招きます。
そしてフケには乾燥したフケと脂性のフケの2パターンあります。それぞれを詳しく見ていきましょう。
乾燥したフケ
乾燥したフケとは頭をかくと粉雪のようにパラパラと飛び散る乾性のフケのことです。
乾性のフケが以上に発生する原因は、頭皮の角化(ターンオーバー)が著しい状態なためです。
角化とは・・・
角化とはターンオーバーとも言いますが、皮膚は一番内側(基底層)では毎日細胞分裂によって新しいケラチノサイトと呼ばれる角化細胞が生成されます。
そして、このケラチノサイトは新たに細胞分裂する細胞によって徐々に皮膚表面(表皮)へと押し上げられていき、最終的に角質層へと変化します。そして少しづつ自然に剥がれ落ちていきます。
この皮膚の一連の生まれ変わり(代謝)を角化(ターンオーバー)と言い、約4週間(28日)周期で繰り返されます。
つまり、乾性のフケが異常に発生するということは、角質が正常以上に早く剥がれ落ちてしまっているため起こる症状です。
そしてこの症状が起こる原因は・・・
- ストレスによる精神的疲労
- 体の酷使による肉体的過労
- 刺激・洗浄力の強いシャンプーの使用
- 櫛・ブラシによる過度な刺激
- 育毛ブラシなどによる過度な刺激
- アルコールを含んだ整髪料・育毛剤
などさまざまですが、これらが原因で起こったり悪化させることがあります。
これら6つの中で今すぐ改善できるとすれば④~⑥ですよね。
良かれと思って使っているシャンプーを一度見直してみましょう。洗浄力の強いアルコール系シャンプーは洗浄力が強すぎるため必要以上に頭皮の脂分を奪ってしまうため頭皮が乾燥してしまいます。
頭皮にはある程度の脂分が不可欠で、頭皮の潤いや外的(紫外線・ホコリ・常在菌など)からの刺激をブロックする大事な役目があります。
このほか、整髪料や育毛剤にもアルコールが使用されているものもあるので一度チェックしてみましょう。もし使用されているならば早急に使用中止した方が賢明かもしれません。
また、頭皮ケアに良いからと頭皮マッサージする方も多いと思いますが、間違ったマッサージは逆に頭皮の状態を悪化させてしまいます。これでは本末転倒ですよね。
頭皮マッサージは指腹ではなく指頭で頭皮をガッチリとホールドして円を描くように頭皮を優しく動かすのがポイントです。指腹で頭皮を必要以上に強く、早く擦ってマッサージするのはNGです!
脂性のフケ
脂性のフケ、いわゆるベトベト系のフケのことです。髪をとくと櫛やブラシの先端にに固まってついてくるベトついたフケが見られたら危険信号です。
脂性のフケが発生する原因は、異常に皮脂が分泌され頭皮が脂ぎっている状態になっているからです。またその状態になると汗の分泌も異常に多くなっているはずです。
男性ホルモンやビタミンの代謝異常によって頭皮の角化(ターンオーバー)が活発になりすぎたため脂性のフケが大量に発生すると言われています。
脂性のフケを放置しておくと・・・
フケはシャンプーで洗い流せば取れますが、過剰に皮脂が分泌される状態を放置しておくと危険です。
皮脂はやがて過酸化脂質へと変化し、頭皮の毛穴を塞いでしまうため炎症の原因になります。
もし頭皮の赤くて痒い発疹が出るようになれば要注意、これを脂漏性湿疹(脂漏性皮膚炎)と言います。
脂漏性湿疹(脂漏性皮膚炎)とは・・・
脂漏性湿疹は額の生え際から発症するケースが多く、常在菌などの影響を受けやすく放置しておくのは危険です。
また皮脂の多い場所を好む真菌(カビ)も発生しやすくなるため、ますます状態は悪化してしまいます。
やがて、皮膚に斑が現れ角質が剥がれやすくなります。頭皮の場合はそれがベタついたフケとして現れるわけです。
この状態になると毛髪は正常を保つことができなくなるため異常な脱毛につながります。
頭皮の突っ張り
頭皮は全身のほかの皮膚よりも厚くて強く、ゴムのような硬さと弾力をもっています。これは頭皮が健康な状態の場合です。
頭皮が突っ張っている、いわゆる頭皮が硬い状態は血行が悪く毛髪に必要な栄養が届きにくいばかりか頭皮、毛髪の代謝も悪い状態です。
頭皮の突っ張り度、・硬さをチェックするには「頭皮を親指と人差し指でつまんでみる」のがもっとも手っ取り早い方法です。
つまむ場所は、頭皮全体です。とはいっても側頭部や後頭部の生え際はつまめる方は多いですが、頭頂部をつまめる人はほとんどいないのではないでしょうか?
ネットなどを見ると、「頭頂部が親指と人差し指でつまめないとハゲる!」ので要注意と書かれているをよく見ますが、まずつまめる人なんてまずいません。
頭皮の硬さをチェック方法
チェックする場合は鏡を見ながら行うと、よりわかりやすいです。
頭皮全体の突っ張り度・硬さをチェック
両手の指頭を側頭部にガッチリと当てて上下に動かしてみましょう。頭皮に適度な弾力があれば、前頭部・頭頂部がかすかにでも動くはずです。
まったく動かないという方は、その部位の頭皮が硬くなって弾力がない証拠です。つまり突っ張ってしまっていて頭皮の余裕がない状態といえます。
頭頂部を指でつまんでみる
親指と人差し指で頭頂部(つむじの当たり)をつまんでみましょう。おそらくほとんどの方はつまめないのではないでしょうか?
これはつまめなくても大丈夫です。
チェックしてほしいのは、つまもうとしたときに親指と人差し指の間に皮膚が寄るかどうかです。理想はつまめそうだけど、つまめないという感覚があるかどうかです。
まったく皮膚が寄らない状態であれば、その部分の頭皮が突っ張って硬くなっている証拠です。
耳の上部をつまんでみる
耳の上部の側頭部を親指と人差し指でつまんでみましょう。
おそらく、この部分はつまめる方は多いのではないでしょうか。ただ、他の皮膚と同じようにつまめるなら、それはそれで問題です。
というのは、全身の皮膚は加齢ととともに弾力(ハリ)を失い、重力に従って下へと垂れていきます。顔は毎日鏡で見ることが多いので肌の弛みが顕著にわかりますよね。
頭皮も皮膚ですから、当然弾力が失われると下へと、つまり側頭部に向かって弛んでいきます。
余裕でしっかりつまめるなら頭頂部から側頭部に向けて頭皮が弾力を失って垂れ下がってきている証拠です。
理想は頭頂部と同じように親指と人差し指の間に皮膚が寄る状態がベストです。
気になる部分をつまんでみる
最後に、もし気になる部分があれば親指と人差し指でつまんでみましょう。
同じく指の間に皮膚が寄る感覚があれば問題ないですが、その感覚がなければおそらく、すでにその部位は薄毛が気になる部位かもしれません。
現時点で薄毛は気にならなくても、もし皮膚が寄らないのであれば将来的にその部位が薄毛になる可能性が高いです。
頭皮の色
頭皮の色をチェックするのも頭皮が健康かどうか見極めるポイントです。
日本人の場合は少し青白い状態が正常と言われています。理由は、毛根部が皮膚に透けて見えているから青白く見えるのです。
もし、頭皮が褐色に見える場合、あるいは赤みをおびて炎症が起こっている場合は、その部分の頭皮の生理機能が低下している証拠です。
放置しておくと、その部分の毛髪は徐々に細くやせ細って抜け毛を促進させてしまいます。
反応性充血速度の反応
これは聞きなれない言葉かもしれませんが、頭皮の健康状態をチェックするには効果的なのでやってみましょう。
指頭で頭皮を数秒間(約10秒程度)押してみましょう。
指で押して頭皮を圧迫すると白っぽくなります。これはその部位の血管が圧迫されて血液が滞るためです。
大事なのはここから。指を離してすぐに赤っぽくなれば正常です。これは血液循環が良い状態です。
もし、すぐに赤くならず白っぽい状態がしばらく続くようなら、その部位の血液循環は悪い証拠です。
毛穴周辺の異常
毛穴から白っぽい皮脂の塊が出ていたり、毛根の周りに皮脂がついていないかをチェックしてみましょう。
これは自分1人ではなかなか難しいですが、手鏡を毛根部に照準を合わせて洗面台の大鏡に反射させて見ると1人でもチェックできます。
他にもマイクロスコープを購入すれば自宅でも簡単にチェックできます。
あるいは、抜け毛をチェックするのもおすすめです。抜け毛の毛根部に皮脂の塊がついている場合は毛穴、その周辺に皮脂が必要以上に溜まっている証拠です。
毛穴に皮脂が必要以上に溜まっていると健康な皮膚とは言えません。雑菌が繁殖しやすく脂漏性湿疹(脂漏性皮膚炎)に発展しやすくなるほか、頭皮・毛髪のヘアサイクルの乱れにもつながるので要チェックです。
頭皮チェックが簡単にできるカメラが便利
もっと本格的に自分の頭皮状態をチェックしたいという方は、頭皮の専門医で検査してもらうのがベストです。
頭皮状態をチェックしてもらえる機関
- AGAなど髪専門のクリニック
- カツラメーカー(アデランス・アートネイチャーなど)
- 美容クリニック
- ヘアサロン
以上の期間で有料・無料を問わず頭皮をマイクロスコープで細かくチェックしてもらえます。
ただ、中には「営業をされるんじゃないか?」などさまざまな抵抗を感じる方もいるでしょうから、そんな方にはもっと気軽にできる方法があります。
それはご自分でマイクスコープを購入して自分でチェックする方法です。
マイクロスコープで頭皮をチェック
実はマイクロスコープは手軽な価格で購入できます。アマゾンや楽天などでもさまざまなマイクロスコープを安価で購入できるのでチェックしてみましょう。
アプリで手軽にセルフチェック
最近ではスマホのアプリにも薄毛チェックできるものがあります。
ほとんどのものは薄毛対策のアドバイスや、チェック項目を自分でセルフチェックするというものなのでわざわざダウンロードする必要はないかなと個人的には思います。
その中でも以下に紹介する2つは、頭皮のセルフチェックに焦点を当てたアプリなので試してみる価値はあるかなと思います。
興味があればダウンロードして頭皮チェック用に使ってみるのも良いかもしれませんね。