シャンプーでしっかり洗ってもなぜかフケが出る…。
もしかしたら、あなたも原因不明のフケに悩まされ続けているのではないでしょうか。
結果には必ず原因があります。間違った対処法をしてはフケは酷くなっていくだけです。
まずは、あなたのフケの原因をハッキリとさせて、適切な対処をしていくことで悩みは解消されていきます。
フケには「乾性」と「脂性」の2種類がある
実はフケには2種類あります。乾燥性のフケと脂漏性のフケです。ちなみに乾燥性のフケのことを粃糠(ひこう)性とも言います。
あなたを悩ますフケは乾燥性か脂漏性のどちらかをまずはチェックしてみましょう。
乾燥性フケの特徴
髪の毛に軽く触れただけでパラパラと細かい塊が落ちくるのが特徴です。
黒っぽいスーツを着ているとよくわかりますが、肩に白っぽい粉のようなフケが落ちてりれば乾燥性フケと言えます。
脂漏性フケの特徴
髪の毛を手ぐしやブラシなどでとくと大きな塊のフケが落ちてくるのが特徴で、白色もしくは黄色っぽい色をしています。
過度に皮脂を取りすぎることが原因
乾燥性フケ、脂漏性フケはフケの性質に違いはあれど実は原因はどちらも過度に皮脂を取りすぎてしまうことが原因であることがほとんどです。
乾燥性フケは習慣にしているシャンプーが原因かも?!
乾燥性フケの原因は、頭皮の潤い(水分)がなくなり乾燥することで起こります。
頭皮が乾燥してしまう原因としては、洗髪時にシャンプーで頭皮の皮脂を取りすぎていることがあげられます。
洗ってもフケが解消されないからと、余計に洗浄力の強いシャンプーを使いがちですが、ハッキリ言ってこれは逆効果です。
「頭皮の毛穴に皮脂が詰まると抜け毛の原因になる」と言われることから、シャンプー時に頭皮を念入りに洗っている人がいますが、これこそが大量なフケを誘発する原因です。
頭皮には皮脂は絶対不可欠な存在
頭皮の皮脂は過度にありすぎてもダメですが不足してもダメです。ある程度の皮脂は必要なんです。
なぜなら、皮脂は頭皮や髪の毛の潤い(水分)を保持するだけでなく、紫外線や雑菌、ホコリなどが毛根内部に侵入して炎症などを引き起こさないようにバリアの機能を果たしているからです。
バリア機能を果たしている皮脂がなくなってしまったらどうなるでしょうか?
潤い(水分)を保つことができなくなり頭皮は乾燥し、髪の毛はキューティクルを失いパサパサの状態になってしまいます。
フケはターンオーバーによっていらなくなった古い角質が剥がれ落ちたものです。ですから誰しもフケは出て当たり前なんです。
ただ、必要以上にフケが出てしまう人は頭皮の潤いがなくなり乾燥することで地肌のターンオーバーが早まっています。
そのため、早い周期で角質が剥がれ落ちるためフケが多く出るようになるのです。また角質もごっそりと剥がれ落ちるため正常なフケより大きくなります。
身近なあるものが脂漏性フケを引き起こす?!
脂漏性フケの原因もまた洗浄力が強力なシャンプーで洗うことで皮脂を根こそぎ取ってしうことがあげられます。
前述したように頭皮には皮脂は必要不可欠です。それを根こそぎ取ってしまっては頭皮は丸裸状態になります。
そのため頭皮を守るために皮脂分泌が盛んになります。ところが、また洗いすぎてしまうと皮脂がなくなり乾燥してしまいますよね。
これを繰り返していくことで、頭皮を守ろうと皮脂を大量に作りだそうとして徐々に発達していきます。そのため、ますます皮脂量は増えていきます。
洗ってもすぐに髪の毛や頭皮が皮脂でベタつくようになるのはこのためです。
ちなみに頭皮は他の部位よりも皮脂腺が多いため、皮脂分泌量は顔のTゾーンよりも多いと言われています。つまり皮脂分泌が正常さを失うとやがて大量の皮脂が分泌されるようになってしまいます。
シャンプーでの洗いすぎはダメですが、逆に洗わなさ過ぎて頭皮を不衛生にするのももちろんいけません。
その他には、頭皮の血行不良や脂っぽいものや肉類中心で食物繊維、ビタミン、ミネラルの摂取量が少ない食生活も要因にあげられます。
過剰な皮脂はフケだけでなく臭いや痒みも招く
皮脂が過剰な状態になると何一つ良いことはありません。
皮脂が酸化すると臭いの元となるばかりか、マラセチアというカビ菌が増殖していきます。
マラセチアは皮脂でベタベタして湿気のある環境を好むため、どんどん増殖していき脂漏性フケをさらに悪化させる要因となります。
乾燥フケ、脂漏性フケともに洗浄力が強力なシャンプーで皮脂を根こそぎ取ることが原因と言いましたが、実はもう一つ問題があります。
それは皮脂だけでなく、頭皮環境にとっても重要な皮膚常在菌まで洗い落としてしまうことです。
皮膚常在菌は肌を弱酸性に保ってくれたり、皮脂と汗を混ぜ合わせて薄いバリア層(皮脂膜)を作ってくれるという重要な役目をしています。
過度に洗いすぎると常在菌はいなくなり、マセラチアといったカビ菌の独壇場になります。
そうなるとフケや臭いだけでなく皮膚の炎症を引き起こし、これが痒みとなるわけです。
このように、頭皮は乾燥しすぎてもダメだし、ベタベタと皮脂が多すぎる状態もダメなんです。
今すぐできる対象法!できることから実行してみよう
乾燥性フケと脂漏性フケの根本的な原因は「洗いすぎ」によるケースが主ですが、対処法は多少違うので注意して対処していきましょう。
乾燥性フケを防ぐには?
とくに高級アルコール系シャンプーは洗浄力が強力なため頭皮にとって必要な皮脂まで根こそぎ取ってしまうため、もし今使っているのであれば使用をやめてみましょう。
石けん系シャンプーも高級アルコール系シャンプーほど洗浄力が強力ではありませんが、やはり使用は控えた方が良いでしょう。
おすすめは、アミノ酸系シャンプーもしくはベタイン系シャンプーです。洗浄力はマイルドで頭皮への刺激も優しいのが特徴です。
あるいは、シャンプーの使用を止めて湯シャンといってお湯だけで洗うのもおすすめです。
- シャンプーの使用を2日に1回にし、シャンプーをしない日はぬるま湯で洗う。
- シャンプー剤をアミノ酸系、ベタイン系など洗浄力、刺激が弱いものにする。
- シャンプー後のすすぎをしっかり行い、オイル(馬油など)を補給して保湿する。
- ドライヤーで乾かすときは高熱で急激に乾燥させない。
- 日頃からビタミンAやビタミンBなど頭皮環境を整える栄養の摂取を心掛ける。
脂漏性フケを防ぐには?
乾燥性フケの対処法と同じく、洗髪方法にはくれぐれも注意しましょう。
- 低刺激のアミノ酸系、ベタイン系シャンプーで余分な皮脂を洗い落とす。
- 皮脂の取りすぎには十分に注意して洗う。
- 痒みがある場合は、殺菌成分が配合されたシャンプーを使ってみる。
- 洗髪後は頭皮をマッサージして血行を良くする。
- 偏食をやめバランスの良い食事を心がけ、糖分、脂肪分、コーヒー、アルコールは控える。
- 皮脂代謝を促すビタミンB2、ビタミンB6の摂取を心掛ける。
- ストレスをため込まず細目に解消する。
まとめ
以上、乾燥性フケと脂漏性フケそれぞれの原因と対処法についてお伝えしていきました。
中には、良かれと思ってしていたシャンプーが原因であることに驚いた方もいるかもしれませんね。
皮脂は悪者というレッテルを張られ、少しでも頭皮に皮脂があると抜け毛の原因とされている風潮がありますよね。
これは何も皮脂に限った事ではありません。こういった偏重が間違ったケアに繋がり症状のさらなる悪化を招いているケースは少なくないように思います。
まずは、対象法の中でできることから実行してみてはいかがでしょう。
お伝えした対処法は各症状に良いとされるものですが、人によっては変化が全く見られないこともありますし、持病やアトピーなどがある方にとっては合わない場合もあるかもしれません。
その場合は、自己判断せずに皮膚科など専門の医師に診てもらうようにしましょう。